デッキは40枚で一つの作品である

カードゲームの漫画とかに出てきそうなタイトルですが、内容はただのデッキ構築の話です。個人の意見なのでそういう考えの人もいるんだなくらいな軽い気持ちで読んでください。

 

  • そもそも40枚で一つとは

40枚のカードの組み合わせをデッキと呼ぶので当たり前の話ではありますが、そういう話ではないです。

簡単に言うとデッキのコンセプトであったり、マナカーブのバランスだったりを40枚という枠組みの中できれいにまとめる(=一つの作品に仕上げる)ということを意図してます。

この感覚は2pickをよくするプレイヤーだったりサイドボードありのカードゲームの経験がある人はよく感じてるかもしれません。

mtg-jp.com

今回は・デッキ構築の際の軸と・デッキの方向性の二つについて書きたいと思います。

 

  • デッキ構築の軸について

構築の軸にそってデッキを分類すると大まかに3つに分けられると思います。

  1. テーマデッキ
    カードにデザインされたテーマに基づいたデッキ。例 機械・自然デッキ全般
  2. コンボデッキ
    あるコンボの達成を軸に組まれたデッキ。例 旧リノOTK
  3. グッドスタッフ
    強いカードを集めたデッキは強い理論。例 ミッドレンジヴァンパイア

   これを頭に入れて今季の機械ヴァンパイアのリストの変化を見てみましょう。

環境初期機械ヴァンパイア(チームに貼られてた昔のやつ)

DSAL第二戦 W's|アクア

機械ヴァンパイアはわかりやすくテーマデッキです。機械カードのシナジーを活かして戦うのがメインの動きになります。したがってデッキの中の機械以外のカードはメインの動きから外れたカード(=テーマデッキの思想から外れたもの)になります。

注目したいのはネレイアというカードです。このカードはあまりにもカードパワーが高いのでテーマデッキからは外れていますが環境初期から多投されています(=グッドスタッフよりの思想)。ネレイアはカードの性質上、ネレイアのサポートカードを入れると強く使えるようになるため、初期のリストにはナイトレイドヴァンパイアや密約の吸血鬼といった機械ではないカードも採用されています(=コンボデッキ)。

こんなかんじで初期のリストはデッキ構築の思考がぐちゃぐちゃです。デッキの理解が進むにつれて機械デッキとしての方向性が定まってきたため機械以外のカードが削られたリストになっていったと考えられます。ネレイアだけはパワー高すぎるので例外。

こんな感じで考えるとデッキ構築の指針になるかもしれません。あってるか知らないけどこういう考察は楽しいです。

  • デッキの方向性

具体例の方がわかりやすそうなんで具体例から書きます。UCL妖怪ネクロのリストの変化を見てみます。

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UCL妖怪ネクロrage前(スパ様ノートより)

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ULC妖怪ネクロrage後(かみやんさんnoteより)

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 rage前は主にセレスの誓いのバリューを高くして誓い後のハンドバリューの高さで戦うのをデッキの指針としています。そのためスカルクレインや二コラといったリソースが太いカードが採用されています。

rage後(というかrage)で使われたリストではスカルクレインと二コラに代わってヘリオとミーノが採用されています。ちょっとした違いに見えますが、この数枚の差でデッキの方向性には差が出ていて、後者のリストはテンポによったゲームもできるようになっています。

大事なのはスカルクレインやヘリオ、ミーノなどの単体のカードの強さを評価しているのではなく、デッキの方向性をもとにカード選択をしていることです。(本当にそうなのかは知らんけど)

rage後のリストのミーノがスカルクレインや二コラだと多分デッキとしての纏まりはかなり低くなると思います。

 

結局何が言いたいかというと、デッキの基幹が定まってるデッキに関してもいわゆる自由枠の採用カード次第でデッキの方向性が変わるということ、もう一つがカード単体が強い弱いでの採用不採用は良くないときがあるということです。カード単体をみた採用ではなくデッキ40枚をみた採用を考えてみましょうという話です。

冒頭で挙げたサイドボーディングの話はこの話に近いと思います。

 

  • まとめ

議論するときにこのカード強いとか弱いとかだけ話すのは僕は嫌い